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歯科医院のホームページ制作・専門サイト制作のデザイン考3:コンセプトワーク

インバウンドマーケティングWEBデザイン医院運営

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近年ますます激化する一方の歯科医院のWeb新患獲得競争。各医院はWebサイトづくり、2~3年ごとのSEO対策やサイトリニューアルなど、Web対策に余念がないことと思います。
そんな時代だからこそ、Webを使った新患獲得競争に打ち勝つにはただ見栄えが良い、ただ検索数が多いだけのサイトでは不十分で、そこにユーザーを惹き付けるだけの魅力を備えていることが必須条件となってきています。
Web サイトを通じて、ユーザーに何をどんな言葉(コピー)で伝えるのか、どんなイメージ(デザイン)で伝えるのか、その方向性を院長や担当者がしっかり持つことの重要性が増しています。ホームページ制作会社に任せるにしても、方向性や希望するイメージをきっちりと示せるように歯科医院のWebサイトのスタイル (デザインや構造やコピー)について数回に分けて研究していきたいと思います。
1回目は「小児歯科」のWebサイトデザイン
2回目は「矯正歯科」のWebサイトデザイン
についてお伝えしました。
3回目となる今回は、どんなサイトやランディングページを作るときにも使える「コンセプトワーク」についてお伝えします。

印象に残るサイトを作るために必要な「コンセプト」とは何か

コンセプトとは概念、思想、発想という意味ですが、マーケティングの世界で使う場合は、その商品を表す基本概念・テーマのことをコンセプトと言います。
コンセプトについては、こちらのサイトがわかりやすく説明してくれているので、参照されてください。

10分でわかる「コンセプト」の意味と使い方

例えば、音楽アルバムを例にとって考えてみます。
「太陽」がコンセプトのアルバムならば、楽曲は太陽の様々な側面をテーマにしたものになるでしょう。アルバムタイトルはその代表楽曲からつけるかもしれませんし、「太陽」そのものを現す「陽」「SUN」「おひさま」などになるかもしれません。ジャケットのデザインもなんらか「太陽」をイメージさせるものになります。アルバムのプロモーションも、太陽にちなんで、歌い手が朝・昼・夕と衣装変えるといった企画が立てられることもあるでしょう。
このように、そのアルバムの制作やその販売に関わるあらゆる活動は「コンセプト」に沿って行われます。考え方や表現の基本、根幹、中心になるのが「コンセプト」なのです。

では、コンセプトが「太陽」ではなく「夕陽」になったらどうでしょうか? 同じ太陽なのに、途端にイメージが限定されていくのがわかります。
ここで「夕陽」の同義語を調べてみます。

weblioより「夕陽」同義語

夕方 ・ 逢魔が時 ・ 暮れ ・ 日の暮れ ・ 日の暮 ・ 入り方 ・ サンセット ・ 薄暮 ・日の入り ・ 日暮れ ・ 夕暮れ ・ 夕 ・ 日暮 ・ 日没 ・ 入方 ・ 夕刻 ・ 黄昏 ・ 入りがた ・ 暮方 ・ 入り相 ・ 日の入 ・ 暮れ方 ・ 王莽が時 ・ 入相

意義素として「太陽が地平線の下に沈み始める夕方の時刻」とあります。

「夕陽」は人の心を動かす独特の哲学・世界観を持った言葉であり、その世界観は決して狭くないことがわかります。

コンセプトが限定的で絞られているほど、表現される世界は集約され、小さくなり、印象的で強くなります。
逆にコンセプトが広範囲で漠然としているほど、表現の幅は広がり、一般的になり、対応できる範囲が広くなる代わりに印象は薄くなります。

歯科医院の世界で言うならば、サイトのコンセプトを「楽しい小児歯科」「目立たない矯正歯科」「地域最安値を目指す審美歯科」と狭くするほど、伝えたい内容は凝縮されていき、おのずとどんなコピーを書き、どんな画像を載せるのかが明確になります。
しかし、日本の歯科医院のほとんどがその診療内容に専門分野を含んでいるものの、専門歯科ではなく総合歯科医院であるため、コンセプトを考えても「どんな治療にも対応できる歯科医院」「痛くない歯科医院」「家族みんなで通える歯科医院」といった少し漠然としたものになることは致し方ないでしょう。その漠然としたコンセプトをどのように強化し個性的なものに洗練するかを考えていきます。

自分の歯科医師としての想い・考え方”を表現してみる

診療分野を限定的に絞れない場合は、どんな風に強くて存在感のあるコンセプトを考えたらよいのでしょうか。その具体的方法をご紹介します。

患者さんと歯科医師としての自分の関係について表現する

以下の4つの質問について、なるべく詳しく具体的に、自分の考えや想いが伝わるように回答してみてください。

  1. どんな患者さんに来てもらいたいですか?
  2. その人にどんなことを伝えたいですか?
  3. その人たちのために院長である自分、歯科医師である自分はどんなことができますか?
  4. その人たちに自分の歯科医院に来ることで一番何を感じてもらいたいですか?

例えば、こんな風に回答するとよいでしょう。AからDまで、4人の歯科医師のケースを考えて回答例を書いてみます。

  • A:小児歯科を中心としたファミリー歯科医院
  • B:地域密着型の一般的な歯科医院
  • C:ビジネス街の駅ビルに入っている一般歯科医院
  • D:繁華街のビルの中に入っている、一般治療もするが、やや審美に特化した歯科医院

 

1.どんな患者さんに来てもらいたいですか?

  • A:子供たち+そのお母さんと家族
  • B:地域の老若男女
  • C:近接する駅を使う働く男女
  • D:20~40代前半の審美に興味があり、お金をかけられる女性

 

2.その人にどんなことを伝えたいですか?

  • A:子供の頃から予防のために歯科医院に通う習慣を!
  • B:地域のみなさんのかかりつけ医として長きに渡って責任ある歯科治療を行います
  • C:忙しいからといって口の中のトラブルを放っておかないでください
  • D:歯をケアすることであなたはもっと美しくなれます

 

3.その人たちのために院長である自分、歯科医師である自分はどんなことができますか?

  • A:怖くない歯科医院をつくり、そこでの時間を「楽しい」と感じてもらう
  • B:地域の人の口腔ケアを治療から予防へと導き、80歳で20本以上の歯を残す後押しをします
  • C:1回の治療時間を長くし、最新の治療で短期終了。仕事の合間に来れるよう昼休みも診療。20:30まで診療。
  • D:歯をより美しく強くするための再治療や矯正、ホワイトニング、歯茎や唇のエステなど、最新審美歯科技術を提供します

 

4.その人たちに自分の歯科医院に来ることで一番何を感じてもらいたいですか?

  • A:ここに来ると楽しい!面白い!
  • B:○○歯科医院を信頼している。任せておけば安心! 死ぬまで診てほしい。
  • C:早くて便利で信頼のおける治療。同僚や知人にも紹介したくなる。
  • D:施術が気持ちいい! まるでエステみたいな歯医者さん!

 

表現してみた“想い・考え”をコンセプトワードに集約させる

自分の書いた解答を並べてみます。Aを例にとってみましょう。

 A:

  1. 子供たち+そのお母さんと家族
  2. 子供の頃から予防のために歯科医院に通う習慣を!
  3. 怖くない歯科医院をつくり、そこでの時間を「楽しい」と感じてもらう
  4. ここに来ると楽しい!面白い!

ここから、言葉やイメージを抽出し、並べ替え、コンセプトを作っていきます。

 子供と家族のための楽しい予防歯科
 子供と家族の歯を守る! 楽しい歯医者さん
 行けば子供も大人も楽しい面白い。
 家族で通う、楽しい予防歯科。
 生涯、怖くない歯医者さん
 -1歳から2080
 etc……。

自分で考えるには限界がありそうなので、ネットでヒントを探して見ましょう。

コンセプトワードを凝縮するためのヒントを探す

この段階では、ネットでコンセプトワードを凝縮させる情報を探し、練りこんでいきます。
もちろん、同じ方向を目指す他の歯科医院がどんな風にコンセプトを定めているのかを見るのも参考になります。ですが、意外な方法として、異種業界のサイトを見ることをお勧めします。

「子供」たち+「お母さん」と「家族」が「楽しさ」「喜び」「安心」「安全」などを求めて見るサイトはどんなサイトでしょうか? 
こうしたキーワードを入れてネットで無作為に検索してみましょう。

「子供 お母さん 楽しい」で検索して出てきた結果から、北海道・旭川にある子供向け屋内遊戯施設のサイトを見てみます。
検索で引っかかってきたのが何かしらの施設紹介サイトなどであった場合は、必ずそのオリジナルサイトへいって、そのサイトのコンセプト(らしきもの)が書かれているページを見てみてください。

もりもりパーク コンセプト

morimori

コンセプトワークのヒントになりそうなフレーズを抜き出してみます。

  1. 「冬でも子ども連れで遊べる屋内の施設」を望む声が非常に多く
  2. 遊戯場のテーマは「森の中の冒険遊び」
  3. 子どもたちが「わくわく・どきどき」しながら思いっきり体を使って遊べる場所
  4. 家具製造のノウハウを活かした「家具のまち」旭川らしさが感じられる木製遊具

これを参考に自分の歯科医院のエリア特性などをあてはめてみます。

1.ターゲットである子供を持つ親からの需要、特にその地域特有のニーズを拾う

  • 近くに図書館がない
  • 子供を持つ家庭が多く、保育園の待機児童がかなりいるらしい

 

2.院内をどんな「場」にするのかを、デザインと共に想像してみる

  • 例えば、木のぬくもりが伝わる森の中
  • 例えば、子供が知的好奇心を満たしに来る図書館
  • 例えば、ちょっと変わったものがたくさんある知り合いのおじさんの家

 

3.上記具体的なイメージのスペースの中で子供と大人がどんな体験をするのか

  • おもちゃや家具を通して木のぬくもりに触れる体験、たくさんの緑に癒される
  • 良質の絵本、良質の育児本がたくさんあり、子供も大人も場を忘れて没頭してしまう
  • 珍しいおもちゃ、一見の価値があるコレクションがあって、ブログに書きたくなる

 

4.その町、その地域らしい存在感

  • 昔ながらの下町で、近所の子供をひっくるめて地域が見守る伝統がある
  • 工場や店舗が多く、公園や子供が遊べるところがない

 

さてどうでしょうか。上にあげたのはほんの一例です。具体的なイメージを持つようにすると、やるべき方向性、地域から望まれている方向性、自分が地域に貢献できそうなことなどが見えて来ませんか?

もしキッズルームを設置し保育士も在住させようと思っているならば、メンテナンスに通ってくれている子供は治療のない日も遊びにきても構わないようにするとか。
そういえば実家に昔買ってもらった珍しい木のおもちゃがたくさんあったなとか。
こうした「実際にできること」「したいこと」「求められていること」という要素を入れながら、コンセプトワードを完成させます。

  1. 子供たち+そのお母さんと家族 ⇒全員が遊び癒される「鎮守の森」のような歯科医院
  2. 子供の頃から予防のために歯科医院に通う習慣を! ⇒いつでも遊び・学びに行ける場所
  3. 怖くない歯科医院をつくり、そこでの時間を「楽しい」と感じてもらう ⇒「鎮守の森は、わくわくと安心と知恵に満たされている
  4. ここに来ると楽しい!面白い! ⇒ここに来ると「守られている」と感じる

 ↓↓↓

 みんなの森 歯科医院
 昔から地域と住民を守り・育んできた「鎮守の森」のような存在

まとめ

いかがでしたでしょうか。
一つのサイトを作るには大げさな作業かもしれませんが、自医院のコンセプト作りというのは恐らく何度も行うものではないので、ここぞというところで取り組んでみても損はないと思います。
また、これらのすべてではなく、一部だけでも取り入れて、コンセプトについて考えてみる、というだけでも価値があります。

最初の「自分の歯科医師としての“想い・考え方”を表現してみる」という行程を行って書き出したものを、制作会社に渡すだけでもサイト制作のクオリティがずいぶん変わってくると思います。
ぜひ参考にされてみてください。

 

 

【参考記事】
歯科医院のホームページ制作・専門サイト制作のデザイン考
1回:「小児歯科」のWebサイトデザイン
第2回:「矯正歯科」のWebサイトデザイン
第3回:どんなサイトにも使える「コンセプトワーク」
第4回:は特徴の乏しい歯科医院を魅力的に魅せる「コピーワーク」
第5回:Webサイトの力を増す「画像&動画コンテンツ」

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