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歯科WEB集患ブログ

歯科医院のホームページ制作・専門サイト制作のデザイン考2:矯正歯科

インバウンドマーケティングWEBデザイン医院運営

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歯科医院のWeb集患は近年、新患獲得競争がますます激化する方向にあります。そうしたサバイバルを生き抜くためのツールであるホームページや専門歯科サイトは、2~3年ごとにリニューアルをしたり新たなSEO対策を施したりと、こまめなメンテナンスが必須の時代となっています。

Webサイトを通じて、ユーザーに何をどんな言葉(コピー)で伝えるのか、どんなイメージ(デザイン)で伝えるのか、その方向性を院長や担当者がしっかり持つことの重要性が増しています。ホームページ制作会社に任せるにしても、方向性や希望するイメージをきっちりと示せるように歯科医院のWebサイトのスタイル(デザインや構造やコピー)について数回に分けて研究していきたいと思います。

1回目は「小児歯科」のWebサイトデザインについてお伝えしました。
2回目は「矯正歯科」です。小児歯科とはまた違う専門性の高いこの分野では、Webサイトにどんな要素が求められているのか見てみましょう。

矯正歯科は治療期間が3~4年という特殊な世界

今回ご紹介する矯正歯科医院のサイト内にこんなコピーがあります。

矯正歯科の治療は、3〜4年ほどのお付き合いになります。だからこそ私たち矯正歯科医は、「人」で選んでください。

これはまさに矯正歯科として多くの患者さんを診てきた歯科医師の実感であり、矯正歯科という世界の本質をついた言葉だと思います。

いろんなケースがあるので一概には言えませんが、通常の歯列矯正であれば、治療に1~3年、保定に1~2年、平均して3~4年かかることになります。子供の頃からもう何十年と診てもらっているというケースも少なくないでしょう。
同じ高額自費治療でも、インプラントのように手術は1日で終了。どうも経過がよくないのでもう1本予定しているのは別の歯科医院を探そうというわけにもいきません。
矯正治療はいったん開始してしまったら、患者は痛みや不具合や生活の不便さなど様々なハードルを伴う治療を歯科医師と二人三脚で超えていかねばならず、「技術の確かさ」「費用の安さ」「通うに便利」などといった条件以上に「この人を信頼してついていく」という要素が重要になってくるのです。
歯科医師とて同じで、自分の治療方針に納得してもらい信頼を置いてもらえるからこそ、長期の治療の間、患者を励まし、患者と一緒になって親身に責任をもって治療が施せるというものでしょう。

そう考えると、矯正歯科のWebサイトは患者と歯科医院とのお見合いにおける釣書のような存在とも言えます。つまり、どのような院長がやっているどのような歯科医院かを知ってもらい、相性が合うか判断してもらうための十分な情報が必要だということです。

釣書といえば、人柄が伝わる写真とプロフィール!

いまではWebサイトに院長の写真を載せるのは当たり前になりましたが、矯正歯科の場合はさらに印象的になるよう、サイトの中心となるカットに院長の写真を使うことをお勧めします。必ずしも満面の笑顔でなくてもよく、その人らしさが伝わる写真であることのほうが重要かもしれません。
また、プロフィールも通常のサイトよりボリュームを持たせる歯科医院が多いようです。院長先生の写真とプロフィールの組合せで、うまくその人となりを伝えているサイトをご紹介します。

しもだ矯正歯科クリニック

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患者さんとお話しされるときはこんな表情なんでしょうか。見る人に「穏やかで優しい先生なのでは」という印象を与えます。
院長プロフィールを見てみると、「幼少期から高校時代」~「しもだ矯正歯科クリニック開業」まで7ブロックに渡り、5600字を超える文字量で構成されています。どんな思いを原点に矯正歯科医になったか、その思いをどんな風に治療に反映させているのか、また、どんな勉強をしてどんな技術を身につけたのか、患者さんが矯正歯科医としてこの人を知りたいと思う情報が網羅されていて参考になります。
虫歯が急に痛み出した!といった緊急事態で歯医者を探すときなら決して読まないであろう文章量ですが、何十万というお金をかけて何年もかかる治療をする矯正歯科医院を決めるとなれば、決して多すぎるということはありません。

 

スウェーデン矯正歯科

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トップ画面には院長先生の笑顔。サイト内の院長先生の写真は実はこのカットのみ(院長からのメッセージにこの写真が再び使用されています)ですが、非常に印象的に使われています。
写真の横には「ドクターから皆様へ」と題したメッセージ。「自然に逆らわず、それを最大限に生かす」というスカンジナビア流のコンセプトで矯正治療を行っていること、その治療法について、また、そこに至るまでにどのような歯科医師人生を送ったのかなどが3000字程度で図や写真も交えてわかりやすく綴られています。

そしてこのサイトの大きな特徴の一つが、写真横にあるもう一つのメッセージ「推薦文・患者様の声」です。患者様の声はよくある手法ですが、同じ歯科医療に携わる医師からの推薦文はあまり見かけません。各々の専門分野がかぶりあわない矯正専門医であるから可能なのでしょうが、それ以上にその技術や人柄が特筆すべき存在であるからこその推薦文であることが見る人にも伝わってきます。

トップ画面で「院長写真+自分のプロフィール&主張+第三者からの推薦コメント」というのは釣書としてはベストな構成と言えるでしょう。

 

MOTO矯正歯科

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サイト内では院長先生の写真が7パターン使われています。笑顔の写真が3枚。残り3枚は上記に採り上げたようにマスクをして治療をしている写真です。伏し目がちな目の表情からしかその人となりを窺い知れないというのに、治療中の院長先生の写真からはなんとも優しそうで穏やかそうで誠実そうな雰囲気が漂ってきます。きっとその通りの方なんだろうと思いますが、少し違ったとしても(失礼!)矯正歯科のWebサイトとしては大成功と言えますね。

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そしてもう1枚のとっておきが、トップページで使われている院内写真の中で、院長先生らしき人が廊下を小走りに走ってくるように見える動きのある写真です。リアルなシーンなのか撮影上の演出なのかはわかりませんが、「駆け足」をしているように見える院長の姿が少しコミカルで、「きっと診察中もこうして患者さんのために忙しくされてるんだろうな」という想像をかき立ててくれます。写真使いの上手いサイトです。

また、コピーの使い方も秀でています。院長のプロフィールは短くあっさりしていますが、プロフィール部分をはじめ、各所に散りばめられているメッセージが非常に印象的です。

  • 初めはいろいろとお話を聞かせていただくかもしれません。…(中略)…私は「歯」だけを見るのではなく、みなさんの「これから」を一緒に見据えたいからです。
  • 実はわたしの場合眺めているのは口の奥のもっと先。あなたが、ふふふと歯を見せながら暮らしている、ほんの少し先の未来。
  • 矯正歯科の治療は、3〜4年ほどのお付き合いになります。だからこそ私たち矯正歯科医は、「人」で選んでください。大事な歯を託していい人かどうか、悩みや思いを素直に話せる人かどうか。そんな目で見ていただいて結構です。

このような雑誌的な写真とコピーを駆使したサイトは制作会社を選ぶ必要があるかもしれませんが、成功するととても個性的で説得力のあるサイトとなることがわかります。

治療内容と費用の説明で「不安」を「安心」に換える

患者さんが歯科医院を決める際のポイントはいかに「不安」を「安心」に換えられるかにあります。通常の歯科医院であれば「痛み」への不安が最大のポイントとなりそうですが、矯正歯科においては「技術力」「診療内容」「費用」がその筆頭に上がるでしょう。

それらを解消するために各医院さまざまな工夫をしていますが、中でも効果的な成功例をご紹介します。

症例紹介

論より証拠ではないですが、専門知識を持たない患者さんにとっては、症例写真を見るのが何よりわかりやすいでしょう。症例は多ければ多いほうがいいですね。自分と似ている症例がキレイに矯正されているのを見れば何よりも安心します。

矯正歯科サンクチュアリ 症例集

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治療前→治療後の写真と、主訴→治療内容の説明で構成されていますが、興味のある症例については、クリックをするとさらに詳しい写真が見られるように工夫されています。

 

かるがも矯正歯科 症例ブログ

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治療前→治療経過→治療後の写真を丁寧に並べ、治療前の症状や成長期の子供特有の状況などを加味した治療方針を詳しくわかりやすく説明しています。月に1回更新のブログ形式で綴られており、症例数が豊富なところも参考になります。

ブログ形式での症例紹介は数が多いことのメリットもありますが、何より丁寧な治療をこうして積み重ねてきたのだというその歴史に、見る人が信頼感を抱くのがポイントでもあります。日々忙しい中でブログをアップし続けるのは根気が要りますが、矯正治療をはじめ高額な自費治療をする歯科医院には非常に有効なツールです。

診療内容

矯正治療といっても様々な方法があり、歯科医院によって、できること/できないこと、積極的に行っている治療/行っていない治療があります。専門家でない患者さんは「自分のしてほしい治療=矯正」と思っていますので、自分の歯科医院がどんな治療を得意とし、推奨しているのかを明らかにしておく必要があります。主義的に「やりたくない治療」がある場合もあるでしょう。そういったものはむしろ明記したほうが患者と歯科医師双方のためとも言えます。

特に矯正だけを行い、歯科治療や歯周病治療には対応しない場合はそれらを明記するのも大切です。歯科医師にとってはそれらの分野の違いが常識であっても、患者さんにとっては「同じ歯科医院」と考える人がまだまだ大半なのです。

費用

矯正治療の費用は症例ごとに異なるので、一概に説明するのは難しいのですが、患者さんにとっては、トータルでどのくらいかかるのかというのが一番気になるところです。なので、カウンセリング、検査、矯正治療など個別の費用のほかに、少し強引でもトータルいくら~いくらぐらいと合計額のイメージがつかめるように記載するのがよいでしょう。これはトータルフィーシステムの場合も同じです。

また、インビザラインなどは価格で比較する患者さんもおられるので、はっきりと明記するのがよいでしょう。

 

以上、矯正歯科のサイトの特徴をかいつまんで解説してみました。矯正歯科といっても方向性によっては、さらに分化、専門化できる分野だけに、工夫の方法はいろいろありそうです。また、一般歯科も矯正歯科も行う歯科医院にとっては、専門サイトを作る際の参考にしたり、上記に挙げられた要素の一つだけでも取り入れてみることもできるでしょう。
「不安を安心に換える」をキーワードにオリジナルなサイト制作の参考にしていただければと思います。

 

 

【参考記事】
歯科医院のホームページ制作・専門サイト制作のデザイン考
1回:「小児歯科」のWebサイトデザイン
第2回:「矯正歯科」のWebサイトデザイン
第3回:どんなサイトにも使える「コンセプトワーク」
第4回:は特徴の乏しい歯科医院を魅力的に魅せる「コピーワーク」
第5回:Webサイトの力を増す「画像&動画コンテンツ」

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