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「かかりつけ歯科医」というキーワードを集患に生かす3つの観点

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近年医療界では「かかりつけ」という言葉が注目を浴びています。先んじて始まった医科における「かかりつけ医制度」に続き、2016年4月には「かかりつけ薬剤師制度」「かかりつけ歯科医師制度」がスタートを切りました。来たる超高齢化社会に伴う医師・歯科医師・薬剤師の絶対的不足状況を見据えての動きであることはわかりますが、実際には患者さんにとって、また医師・歯科医師・薬剤師にとってどんな影響を与えるのかはまだまだ手探り状態です。今回は「かかりつけ歯科医」について考えてみます。

公的役割としての「かかりつけ歯科医」=高齢化社会対策

厚生労働省が2016年4月から開始した「かかりつけ歯科医」制度。高齢者の歯周病や虫歯の重症化予防を進める目的で、高齢者への対応や医師との連携などで一定の条件を満たした歯科医が、患者を継続的に診る場合の診療報酬が手厚く設定されています。
具体的には以下のような仕組みがあります。

●高齢者の口腔管理について研修を受け、在宅医療を担う医師らと連携するなどの条件を満たしたかかりつけ歯科医が原則月1回、歯周病の検査や治療を実施した場合の報酬を手厚くする

→50歳以上でおそよ半数にあたる人が歯周病が原因で抜歯を行っており、定期的かつ継続的ななケアが必要な歯周病予防を担うことが目的

●かかりつけ歯科医が原則月1回、フッ素の塗布や歯の清掃などを行えば、高い報酬を払う

→近年の研究で判明した、初期の虫歯はフッ素を歯の表面に塗る処置によって修復できるという効果を期待

実際のところは、すでに訪問歯科診療を行っている歯科医院にとっては実質的でメリットが多いのですが、それ以外の歯科医院にとってはすぐにどうこうできるテーマではないかもしれません。
しかしながら、今後10年で確実に訪れる超高齢化社会の影響はどの歯科医院にとっても現実的に対応すべき問題であることは間違いありません。
地域に根ざした歯科医院であれば特に、高齢者の訪問診療に対応するための動きはすぐに始めるぐらいでちょうどではないでしょうか。

【参考記事】2025年問題を見据えて、歯科の訪問診療に着手するのは“今でしょ”の理由

 

患者さんにとっての「かかりつけ歯科医」=信頼関係の賜物

次にユーザーの意識を確認してみましょう。
2016年5月に発表された日本歯科医師会による「歯科医療に関する一般生活者意識調査」には「かかりつけ歯科医」についてのユーザーの意識の調査結果があります。

■「かかりつけの歯科医がいる」割合は67.0%。5年前に比べ20代・30代で増加

kakkaritsuke

 

67%の人に「かかりつけの歯科医がいる」ことが分かりました。男女とも、年齢が上がるとともにその割合は増える傾向にあり、70代においては86.4%になっています(男性: 85.4% 女性:90.1%)。
年代別に5年前と比べると、20代(2011年:43.7%→2016年53.5%)、30代(2011年:52.3%→2016年:58.5%)でかかりつけの歯科医がいる人が増えています。
かかりつけの歯科医を選ぶポイントとしては、通院に便利な場所(自宅の近所、通勤・通学の途中)という「立地」を重視している人が多く(56.1%)、以下、「丁寧さ」(41.1%)、「技術」(32.4%)、「歯科医師への信頼」(29.5%)などが続きます。

注目は20代・30代で「かかりつけの歯科医がいる人」が増えていることです。この世代は地域に根ざす歯科医院にとっては、これから家族を持って顧客数増加に貢献してくれる世代です。その意味でもこの世代の患者さんから「かかりつけ歯科医」として認識されることは安定した経営にも欠かせない要素と言えそうです。

また、70代では86.4%の人が「かかりつけ医」がいると自覚しています。
想像してみてください。現在自分の医院に通院されている70代の患者さんの半数が10年後に自力では通院できなくなり、訪問歯科に頼らざるを得なくなった場合のことを。
体の自由がきかなくなるほどに、口腔ケアは大切になります。口腔の健康が身体の健康に直結しているからです。
こうした人たちが頼りにするのは自分たちが「かかりつけ歯科医」と認識している歯科医院です。それまでずっと通ってきて、埋め込んだインプラントや作った義歯の調子を診てもらってきた歯科医に、要介護になっても診てもらいたいと思うのはごく自然な心情でしょう。
そのとき、歯科医院として、歯科医師としてどんな対応ができるのか、またどう対応したいのかが問われています。

厚生省が定義する「かかりつけ歯科医」と患者さんが認識している「かかりつけ歯科医」とでは言葉の意味は違いますが、そこにある本質は「自分のことをわかってくれている先生にずっと診てもらいたい、頼りにしたい」という患者側の心理とそれに応える歯科医師・歯科医院との信頼関係だと言えるでしょう。

集患キーワードとしての「かかりつけ歯科医」=穴場

最後に蛇足かもしれませんが、Web集患や歯科医院経営の観点から「かかりつけ歯科医」についてのデータを見てみましょう。

「かかりつけ+」「医」、「薬剤師」、「歯科医」というキーワードを、Googleキーワードプランナーで調べてみます。
キーワードプランナーはどんなキーワードが月間どのくらい検索されているかが調べられる便利なツールです。Googleのアカウントがあれば無料で使えます。
【参考記事】アナリティクスやWMTだけじゃない!無料で便利なWebマスター向けGoogle公式サービス

  • かかりつけ 医    月間検索数3,600  競合率:低
  • かかりつけ 薬剤師  月間検索数 5,400  競合率:低
  • かかりつけ 歯科医  月間検索数  110  競合率:低

「かかりつけ」というキーワードは注目されつつも、まだまだ検索キーワードとしては穴場です。特に歯科医院においては、まだブレイク前といった印象でしょうか。
今後、訪問歯科を必要とする人たちが増えるにつけ「かかりつけ 歯科医」というキーワードは注目を浴びることが予想されます。

いまからキーワード対策の対象としてマークする意義はありそうです。