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飾ってあるだけの院内販売グッズを“必需品”に変える「防災」というキーワード

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皆さんの院内に“飾ってあるだけ”の販売グッズコーナーはないでしょうか?
「業者から言われたので」、「なんとなく」、「わずかながらリピーターがいるので」・・・・・・。そんな理由で大して売れもしないさまざまな商品が医院の一角を占めているのはちょっともったいない気がしますよね。
そんな肩身の狭いグッズたちに光を当てるのが「防災」というキーワードです。3.11以降、災害時に備えるための防災グッズは売上げを伸ばし続けています。実はデンタルケア用品もこうした需要を活用できる商品の一つなのです。
今回は歯科関係者も意外と見落としがちな防災時のデンタルケアの重要性と、その価値を活用した販売促進の方法をご紹介します。

非常時に忘れがちな“入れ歯”の重要性

以前、歯科衛生士さんからこんな話を聞いたことがあります。津波による被害で避難生活をしていた高齢者の元を医療ボランティアとして訪れたときのこと。避難生活が始まって3日が経っていたのですが、配給されたパンを手にしたまま座っておられたおばあちゃんに声をかけると、入れ歯を持ち出し忘れたために食べたいのに食べられないというのです。
確かに災害が起こって命からがら逃げるときに、メガネを持っていかないと!という意識はあっても、入れ歯を!と思う人は少ないように思います。特に就寝時に突然避難を余儀なくされた場合などは、高齢者自身はもとより、ご家族の方も気にかけてあげられないため、避難してから気づいたということも多いのではないでしょうか。しかも、市販のものでも代用できる老眼鏡と違い、入れ歯はすぐにでも必要なのに、代替が効かず、再び作るには時間も費用もかかりすぎるのです。 

非常用持ち出し袋に“デンタルケア用品”を入れる

同様に、デンタルケア用品まで非常用持ち出し袋の中に入れている人はそう多くないでしょう。ところが、避難生活が複数日になると、口腔内を清潔に保つことは非常に重要になってきます。

避難所など大勢の人間が出入りする場所では、特に冬などは口腔内を清潔に保つことは、インフルエンザや風邪、肺炎などの予防にも重要であると言われています。

特に高齢者は、避難生活で歯磨きや入れ歯の洗浄が十分でなくなると、誤嚥性(ごえんせい)肺炎がおこりやすくなります。これは、食物を飲み下す食道と空気を肺に送る気管とを分ける弁の機能が加齢や病気で衰えると、飲食物と共に口腔内の細菌が誤って肺や気管支に入ってしまうことで起こる病気です。

また、避難生活での食事は、非常用の乾パンやビスケット、パンなど水分が少ないものも多く、ストレスともあいまって、口腔内が乾きやすい状態になります。唾液には殺菌効果があり、口腔内を清浄に保ち健康を維持するためには欠かせないため、ガムなどを噛んで唾液の分泌を促すのも健康維持に役立ちます。

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非常時までに覚えておきたいオーラルケアの実践法

では、歯科医院として、患者さんに提供できるいざというときのための情報にはどんなものがあるでしょうか。以下にまとめます。

非常時のオーラルケア

水が貴重品となる避難生活では、歯磨き一つにしても工夫が必要です。

  • 水が少ないときの歯の磨き方
    コップの底に歯ブラシ毛が浸かる程度(30ml)の水を入れて歯ブラシをぬらし、歯を磨く。歯ブラシの汚れを濡れティッシュなどでこまめにふき取りながら歯磨きをする。
    コップの水を2~3回に分けて口に含み、よく口の中をすすぐ。
  • 歯磨きを使う場合の歯の磨き方
    殺菌成分の入った液体歯磨きや洗口液があれば、最初に少し(10ml)口に含んでクチュクチュとよくうがいをして(20秒ほど)から歯を磨くと、口腔内の清浄化に効果的です。
    また非常時には歯磨き粉よりも、すすぐ必要のない液体歯磨きが適しています。
  • 歯ブラシがない場合の歯の磨き方
    食後に水かお茶でよくうがいをする。指にハンカチなどを巻きつけて、歯の汚れをぬぐう。
  • 入れ歯のケア
    入れ歯の入れっぱなしは厳禁。1日に1回は外して歯ブラシで磨き、水ですすぐ。歯ブラシがない場合は濡れティッシュなどでぬぐってから水ですすぐ。

非常持ち出し袋に入れておくべきオーラルケア用品

  • 家族分の歯ブラシ、フロス(※家族であっても歯ブラシの共有は避ける。逆に使い切りのフロスであれば、必要分を他の人と分かち合うこともできるので便利)
  • 液体歯磨き
  • 入れ歯を使用している人がいる場合は、予備の入れ歯ケース、入れ歯洗浄剤
  • キシリトール100%のガム

「防災」をキーワードに、啓蒙と販売を促進する

ここで、院内で販売されているグッズの話に戻ります。非常時のオーラルケアの重要性と、備えのための情報を添えて、歯ブラシ、フロス、液体歯磨き、キシリトールの100&ガムをセットにし「非常用持ち出し袋用セット」として販売するのはどうでしょうか。セット自体を割引する、歯ブラシは2本を基本とし、残りの家族分はサービスするなど、少し割引をしてあげると手を出しやすいのではないでしょうか。

情報を載せた簡易なチラシを作るなど、待ち時間にさっと目を通してもらえる工夫をします。また、期間を設けて、「病院からのお知らせです」と、受付時にチラシを渡すと、目を通してもらいやすくなるでしょう。もちろん、ホームページにも記事として載せましょう。

まとめ

いかがでしょうか。非常時のオーラルケアについての知識を広めておくことは、患者さんにとってとても重要なことです。また、それがきっかけでグッズが売れれば、医院にとっても業者にとってもいいことですよね。

  1. 非常時には口腔内を清浄・健康に保つことが重要であるという知識を伝える
  2. 非常時のオーラルケアの具体策を伝える
  3. 非常用持ち出し袋の中に入れておくべきオーラルケア用品をセットにして販売する
  4. 販促のための記事やチラシを作成し、院内に掲げたり、手渡ししたりする。